鉄骨番長ブログ

好きなものを紹介したり、日々の日記を書いたりしています。水面のように穏やかに生きています。

「14歳の栞」を見て心が震えました

こんばんは。

すごい感傷的な気持ちになって、映画を見たその日の夜にこの文章を書き始めました。

自分が何を思ったのか、それを残しておきたいなと思ったからです。

14歳の栞は一言で言えばすごい映画でした。

見た後になぜだか走りたくなりました。

家に帰ってすぐに靴を履き替えて外に出て走ってみました。疲れてしまったので途中からは歩きました。

 

14歳の栞はある実在する中学校の2年6組に密着してそれをそのまま映画にした作品です。ドキュメンタリーなので決して大きな事件は起こりません。それでも当時、学校がすべてだった僕たちにとってはとても大きな事件であった恋愛や球技大会、部活などちょっとした事件が起きたりします。決してそれが解決するわけではないのですが、それでも少しだけ前に進んだり、あきらめてしまったり当時自分は何を考えて何をしていたんだろうかとか思い出してしまい泣きそうになりました。

映画は各生徒に一つ密着してそれぞれが何を考えているのかインタビューした形式になっていました。

 

友達が多くてすごい楽しそうに見えたあの子が実は誰にも素の自分を出したことがないといいました。

いつも学校で寝てばかりいるあの子が家では妹やお母さんに料理をふるまっていました。

学校では全く元気のないあの子は家では悪い子として生活していました。

皆をいじって、下ネタばかり言っているあの子は夢を追いかけるのをやめて安定した将来を見ていました。

いつも部活の途中でクラブがあるから帰っていたあの子は才能の壁にぶつかって悩みを抱えていました。

部活中、後輩を叱ってばっかりいるあの子はけがをした同級生のことを誰よりも気にかけていました。

部活動でエースだったあの子は部活動をしていなければ自分は下の生徒だと言いました。

ハンデを抱えて生活していたあの子はみんなとコミュニケーションが取れないことに悩んでいました。

なんだか大人っぽかったあの子は家では年の離れた兄弟になじめず、学校でも友達になじめずにいました。

学校を休むことが多いあの子は今度生まれる妹のために自分がしっかりしなきゃと考えていました。

誰とも話さないあの子は昔は話すのが大好きだったけれど、空気を読むことを覚えて「ここは黙っておこう」を繰り返したことで人見知りになり話すのが苦手になりました。

いつも学校に来ないあの子は自分なりに何かを考えていました。

周りから遠ざけられているあの子には大きな夢がありました。

 

 

あ~~~~~、もう愛おしいぜ。

35人分の学校があるわけです。こうしてみてみると、今も14歳のころから大人になったなあなんて思っていたけれど悩みの根源は変わっていないのです。結局僕らはまだ14歳のままなのかもしれません。当時僕が通っていた学校にいた皆が何を考えていたのかを知ることはできませんが、少し考えてみました。帰りの車で考えているとなんだか涙があふれてきました。あー。俺学校が好きだったんだなあ。

 

 

 

あの頃僕は市内の中学校の2年7組に通っていました。初めてクラスに入ったとき、終わったなと思いました。1年生の時に噂に聞いていた男子よりも体が余裕ででかくましては男子の中でも小さかった僕よりははるかに強そうなヤンキーの女子がいたからです。ほかにもいわゆる問題児といわれるような人達がたくさんいました。

僕は1年間おとなしく生活しようと思いました。

春、学級の係を決めていると気に僕は後ろの席の仲良くなった子と話していました。するとその友達が「今日、走ってきたから多分足が臭いよ」といい、僕ににおいをかぐように言いました。議員の係にだれも立候補をしていない静かな雰囲気の中、僕は彼の足のにおいをかぎました。とても臭かったので思わず、「くっせえ」と大きめの声を出してしまいました、先生にうるさいといわれてなんで喋ったんだと聞かれて、ありのまま正直に話すと、先生は僕に「2度としゃべるな」といいました。重い十字架を背負うことになった僕に、授業が終わると女子ヤンキーが話しかけてきました。

「おまえ、おもろいじゃん。これからよろしくな。」

僕は終わったと思いました。これから1年間はずっとこの女子がやる無茶ぶりにこたえていくことになるのでしょう。そして面白くなかったら、暴力を受けてしまうのかもしれません。

予想通り、その女子はことあるごとに僕に話題を振り、面白いことを言わせようとしました。僕はなんとか期待に応えようと必死でした。面白くないことを言うと爪の付け根の白い部分を全力で爪で押されました。

「これ拷問で使われるらしいよ」

そういった彼女に僕はそんなもんやるなよとは言えずにヘッと媚びた笑いを見せるのでした。

14歳の年いろいろなことがありました。

女子にからかわれてばかりいた僕は「クローズ0」を見たこともあり、けんかが強くなりたいと思い教室の隅でひそかにコンクリートの柱を拳で殴り拳を鍛えました。拳を骨折していたと知るのはもう少しあとのことでした。

皆に流されクラスメイトにひどいことを言ってしまったこともありました。今でも思い出して謝りたくなります。

合唱は歌わないのがかっこいいと思い、先生に怒られて半泣きになるまで歌わなかったこともありました。

 

懐かしいなあ。あの頃僕に無茶ぶりばかりしてきたあの女子は何を考えていたんだろう。僕がひどいことを言ってしまったあの子はまだ僕を許してくれていないのだろうか。謝りたいなあ。あの頃は雨が降ると部活が中練習になるから雨ばかり願っていたなあ。雨をよく思わないクラスメイトは僕らが必死に雨ごいをしているのをどう思ったいたんだろうか。

 

学校が大好きだなあ。

何度でも見たい作品です。

ぜひ見てください

 

ありがとうございました。

 

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