鉄骨番長ブログ

好きなものを紹介したり、日々の日記を書いたりしています。水面のように穏やかに生きています。

4月20日 二階の暖かさと大好きな犬

起きてからある程度、身の回りについて整えてみると、時刻はすでに12時23分。

暖かい。洗濯物を干すために外に出ると、季節が変わってきていることに気づくことができる。昼過ぎに洗濯物を外に出しても乾かないのではないかと思う人がいるかもしれない。僕はその人に言いたい。乾かすために外に出るのではなく季節の変わり目を感じるために僕は外に出るのだと。

いや、洗濯に対して文句を言う人はいなかった。

というか、周りにだれもいない。

僕一人だけしかいない。みんなはどこへ行ったのか。

そういえば昨日の夜に見たニュースで明日の朝方はまだ寒いといっていた。

みんなは朝方に起きて行動を開始しているので、寒さを感じるため、まだ季節が変わったと感じていないのだろう。

昼過ぎに行動を開始している僕だけが季節が変わったと思っている。

なんだ、みんながまだ追いついていない季節に僕だけがいるのか。早く来すぎてしまったのか。周りを見てみると、さっきは見つけることのできなかった人がいることに気づいた。

あ。。自宅警備員の皆さんだ。皆さんも季節が変わったと感じてもうこの季節まで先に来てしまったのですね。まだみんなは来てないんですよ。困りましたね。みんなが来るまで少し待ちますか。

そういってみんなで海にドライブに行ってバーベキューをしたのは楽しい思い出となる。

そしてみんなが追い付いてくると僕らは家にこもる。次の季節の訪れをひそかに待つ。また次の季節に早く来てしまい、みんなを待っている間のほんの少しの時間。それが僕らの一番大好きな時間。

僕の住んでいる家の二階はそんな次の季節に連れて行ってくれる素敵なスペースだ。春にはとても暖かくなり、秋にはとても寒くなる。今日もそこで一日を過ごす。

 

アルバイトがない日ほど楽しくて、そして憂鬱になる日はない。なんでもできるし、何でもできるからこそ何にもしていない自分に気づいてしまう。あれもやらなきゃいけない、これもやらなきゃいけない。やらなければならないことが増えていくことが大人になるということなのだろうか。小さいころはやらなければいけないことはとても少なかった。宿題、あとは何かあっただろうか。宿題すらやらないやつもいた。ずっと遊んでいた。やらなくていいことばかりやっていた。そんな毎日をふと懐古する。あの頃、やらなければならないこと、宿題をやっていなかったあいつは今、就活とかやっているのかな。てか今僕がやっていることは別にやらなくてもいいことだと思った。考えていると眠くなった。二階が暖かいからだ。

 

近年、とても効率が重視されてきている。この前、つまらない映画なら10分くらいで見るのをやめて、残りの1時間50分を有効に使ったほうがいいという意見を見た。恐ろしいほどの効率厨だ。僕が今までに見た映画で一番つまらなかった映画は2時間半のものだった。ただその時間が無駄だったとは言い切れない。

そんな人が今の僕の生活を見たら、痙攣して卒倒するだろう。それくらい時間を浪費する生活をしている。何もせず、何も考えていない時間がよくある。何も考えていない時間。今の日本人にあるのだろうか。多分ないだろうな。

別に何も考えていない時間が大切ということではない。何も考えていない時間からはもちろん何も得られない。何もしていない時間からは何も成長が得られない。

気温だけを感じる世界。そんな時間があってもいいのではないか。

いや、なくてもいい。(反語表現なので強調の意味があることを僕は知っている)

 

最近はいろいろな旅行記を見ることにはまっている。

オードリーの若林さんの「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」という本を見て、キューバに行っているような気分になった。もしかしたら、この感想が出てくることは間違っているのかもしれない。本には若林さんが考えている今の日本についてとか、新自由主義とか社会主義への若林さんなりの考え方とか、いろいろなことが書いてあったけれど、僕が感じたのはキューバという国だ。もしかしたら、もっと深いことを感じてほしかったかもしれない。深読みが苦手でエヴァンゲリオンを考察動画を何本見ても分からない僕にはできなかった。。

とにかく、旅行の様子を文字に起こしてあるのを見ることで自分も旅行しているような気がする。感染症により海外旅行も行きづらい現在の状況、というか普通にお金がない僕は活字から旅行へ行く。1000円以内でいろいろな国を見て回る。素敵な世界だ。

最近気づいたことだが、僕は本の中で登場人物がしていることをまねするのを無意識にやってしまう。若林さんが空港で飛行機の搭乗時間が延期になったことに対して、「WHY?」と尋ねる描写では僕も手を横に大きく広げて「WHY?」といってしまう。

真夜中の日本の田舎で響く「WHY?」にこたえてくれる人は誰もいない。しかし、マネすることで本当に自分も旅行に来ている気持になるのでこれはとてもおすすめしたい。

いつか僕も旅行に行ったら旅行記なるものを書いてみたい。そうしたら、誰も真似できないようなそこでしかできないような描写をして読んでいる人を困らせてやりたい。

 

 

実家の犬が大好きだ。彼(犬)は僕が小学校2年生の春休み、友達の家から譲り受けた。とても小さいその犬に僕は「イチロー」と名付けたかった。野球選手のイチローからだ。妹は「Qooがいい」といった。ジュースの「Qoo」が好きだったからだ。

犬の名前は「Qooイチロー」になった。

嘘みたいな名前だが、当時はその名前がとても気に入った。

大きくなるにつれてなんだか違和感を感じたので友達に名前を聞かれると「くー」ということだけ伝えた。みんなも「くー」と彼を呼んだ。今では動物病院でしか「Qooイチロー」と呼ばれていない。これはもう本名とは言えないだろう。彼はこれをどう思っているのだろう。自分の本名を自覚しているのだろうか。もしかしたら、自分のことを「くー」とも思っておらず、僕がとてもかわいい彼に付けたあだ名「くぴお」が本名だと思っているのかもしれない。彼の名前は誰も知らない。彼自身に「あなたの名前は?」と聞いてみたい。この前、寝ていた彼にいろいろな名前で呼んでみて、起きた時に呼んだ名前が本当の名前なのではないかと思い、「Qooイチロー」「くー」「くぴお」など、彼の愛称でたくさん声をかけた。一向に起きない彼は、「ごはん」と言ったら、飛び起きた。

君の名は。「ごはん」

これではあまりによくないと思い、彼に聞いた。

「あなたの名前は?」

少し間をおいて彼は答えた。

「バフッ。」

 

息が魚臭かった。魚はあまり食べないのに。

彼の名前は「バフッ」

なんだか妙にしっくり来た。みんなが彼を「くー」と呼んでも、僕だけは「バフッ」と呼ぼうと思う。

そんなことを実家から1時間ほど離れた家の二階で考えている。

 

文章を書きだしてから、1時間ほどが経過している。

この時間があれば家に帰って、家に帰って「バフッ」に会えたのではないか?

今までの何もしていない時間で何回「バフッ」に会えただろうか。

「バフッ」に会いたい。そして触りたい。

 

今度家に帰ったときは、「バフッ」が疲れて、歩けなくなるまで散歩に連れて行ってあげようとおもった。歩けなくなったら、僕が抱っこして家に帰ろうと思った。柴犬という犬種にしては小さな体の「バフッ」を持ち上げるのは簡単だろう。

 

小さくて、よく寝て、あまり吠えなくて、近くにいる猫に気づかなくて、息が魚臭くて、夏と冬には毛が大量に抜けて、よく僕にかみつく。

彼の名は「バフッ」。僕の唯一の親友。大好きな犬。

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