鉄骨番長ブログ

好きなものを紹介したり、日々の日記を書いたりしています。水面のように穏やかに生きています。

4月17日 雨と大阪とトイレ


朝から雨が降っていた。

8時半名古屋駅のバスに乗るためには、7時ごろに起きる必要がある。

アラームは爆音、親が一人暮らしをする時にくれた。

7時に起きるも、少しボーっとする。気づいたら20分だった。

食パンを焼いたのと焼かないの2枚用意して2枚とも食べた。焼かないほうが美味しかった。手間暇かけて焼いたのに焼かないほうが美味しいとは、料理は手数がモノを言うのではないのだなと思った。

料理の奥深さを知った僕は家を出るのがいつも結局ギリギリになる。むしろギリギリならまだいい方だ。完全遅刻になることがある。


大急ぎで原付をかっ飛ばして、雨の中を最寄り駅まで向かった。流石に今日は音楽を聞けなかった。


なんとかの思いで名古屋駅に到着したが、イヤホンを忘れてしまい最悪な気分だ。

ビッグカメラ前から出るバスは僕をずっと待っていた。僕が入ると中はがらんとしていた。きさらぎ駅へと向かう電車があったなら、車内はこんな感じだろう。

でっかいバスに誰もいない。


座っていると、何も言わずにバスは走った。すごく静かなスタートだ。そのまま僕と数人の客を乗せたとても大きなバスはまるで裸で走るみたいに、軽やかに走った。貨物が少ない乗り物は生き生きと走る。

エンジン音だけがずっと響く。


車内では今から面接を受ける企業の下調べをしておく必要があった。でも、今この文章を車内で書いているのだから、多分調べないだろう。朝トイレに行っていなかったから、このまま、大阪までトイレに行かなくて大丈夫かと思ったけれど、途中でパーキングエリアに停まることを知って安心したら、トイレに行きたくなった。安心とは時に敵だ。

安心すると気が緩むので、安心をしないように心がけたい。


車の中では酔うので携帯を触らないほうがいいというのは常識。ただ誰もそれを守らず触ってしまうのは、赤信号は渡ってはいけないという常識を破ることに似ているのかもしれない。いや、似ていない。赤信号を渡るのは普通に良くないことなのだ。

車内での携帯電話は別にいい。


高速道路からは景色が見えない。今自分がどこにいるのか、どこへ向かうのか分からないまま進んでいく。まさに人生。高速道路は我が人生。


大阪がこんな状況じゃなければ観光をしたかったけれど、危ないのでやめておこう。でもお昼ご飯くらいは食べよう。お好み焼きをたらふく。スーツにソースが飛んでも大丈夫だろう。多分この会社も落ちるのだから。


バスの料金は2400円。2400円で名古屋から大阪まで行けるのだ。バスはとても安い。いつか北欧にもバスで行きたい。バスならきっと安いから。


そういえば早起きしたから少し眠い。ちょっとだけなら寝てもいいはず。時刻が9時を指したのでねむる。

イヤホンさえあれば、聞きたいラジオを聴きながら眠れたのに。マヂカルラブリーANN三四郎ANN。いっぱい聞きたいものがあったのに。帰りには大阪で安いイヤホンを買おうと思う。


それにしても甲南は一体どこなんだ。

トイレに行きたい。


甲南に着いた。即トイレに行った。多目的トイレを使うことを許して欲しい。

思っていた3倍でた。こんだけ出るなら、もっとしたいという気持ちが強くないとダメだろ。って思った。自分の脳に怒った。

うんこがしたいときは早めにうんこがしたいって思え!

「甲南は忍者の里」

トイレに書いてあった。いや、甲南に忍者のイメージないよ。もしかしたら僕が知らないだけなのかもしれない。知らないことを誇ってこんなことを言ってしまって申し訳ない。

でも世の中には知らないことを恥じなくてもいいこともある。

それは自称音楽好きのおすすめバンドだ。奴らは誰も知らない音楽を聞くことで快感を感じているのだ。とんでもない変態なのだ。かくゆう僕も以前は奴らの仲間、いや奴らの権化と言ってもいいほどだった。あの頃の自分は本当に嫌い。別に今の自分もそんなに好きではないけれども。


なんだか落ち着いた。いまならなんだってできそうだ。いま面接ならよかったのに。結局、面接の下調べはしていない。


甲南を出てバスはまだまだ走る。


近江を「おうみ」と読むこと。僕はまだ納得していない。百歩譲って近江という発音はゆるそう。ただ湖に近いことを意味するのであれば、近江では無く、近湖にするべきだ。

僕の中でおうみは近湖だ。


大阪についてからはとにかく疲れた。まず人が多い。人が多すぎて頭がおかしくなりそうだった。全部幻覚だということにしてなんとか切り抜けた。

面接を受ける企業までは電車がバスで行くことができる。ただ電車は路線が多すぎたので怖くなってやめた。バスも苦手なので、歩いていくことにした。雨が弾けてスーツにつく。それを払ってもまた跳ねる。どんどんスーツは濡れて、歩いていくことを決めてから数分で後悔した。

急いで歩いたので早くついた。一番乗りになるのが怖い僕はぐるぐるその辺を回ってちょうど15分前になるように調整した。

15分前に行くとそれでもまだ一番乗りだった。インターホンを鳴らしてくださいと言われていたのだが、インターホンが故障しているのか一切呼び出すことができない。何度も何度もインターホンを繰り返し押していると、次の人が来た。気まずい空気が流れていると、社員の人が降りてきた。何にも言わずにエレベーターに乗せられ五階へ連れていかれ、待機させられた。


面接はいきなり始まった。僕は就活カバンを持っていないので、リュックで行った。リュックなのは僕1人だけだ。リュックにしなければよかったが、これ以外のカバンはノースフェイスの布袋しかないのでそれよりはマシだ。

僕のリュックはチャンピオンのリュック。

何がチャンピオンだ。僕が1番弱い。

面接は質問形式だ。最初に軽い自己紹介をしたのちに、個々人が逆質問をするというものだった。

最初に質問した子は何だかすごいいい質問をしていた。緊張しすぎて何にも覚えていない。次に質問をした子も、スーツじゃない割にとてもいい質問だった。

次は僕だった。

スーツのくせにした質問は

「好きなテレビ番組は何ですか?」

だった。だめだよこんなやつ。

は?という顔をしながら、面接の人は

「ドッキリGP」と言った。

いや、ドッキリGPかい!

突っ込むところかと思って、ちょっと笑ったら、別にボケじゃ無くて普通に好きな番組だったらしい。失敗した。

次は「どうしてこの会社に決めたんですか?」と聞いた。多分僕のことが嫌いなので、

「フィーリング」と言われた。

いい質問をしたと思ったのだがこれも失敗した。

そこからは笑顔で過ごした。

途中僕が真緑のハイソックスを履いていったことに気付かれて、どうしたの?と聞かれたが、緊張して「緑が好きなのでいつもどこかに緑を入れるようにしてます。」と言ったらスベった。スベるってかなり恥ずかしい。


終わって帰ろうとしたら、みんな出る前に失礼しました。と言っていた。僕だけ、「あざした。」とだけ言う野球部スタイルをとってしまったので、中学校の時、野球部でさえなければと思った。


会社を出てお腹が空いたのでこのままで帰るわけにはいかないということで、鉄板焼きを食べることにした。「大阪 人気 お好み焼き」で調べて、謎のランキングの3位だった「きじ本店」に行った。観光客も少ないのか並ばずに行けた。モダン焼きの大盛りを食べた。とても美味しかった。

もう二度と普通のモダン焼きが食べれなくなると思う。それくらい美味しかった。

一度鉄板を触ってしまいめちゃくちゃ熱かったので小さい声で「アチっ」と言ったら、ずっと店の人が変な人を見る目で見てきた。確かに変な人だ。1人でモダン焼きを喰らっている。


帰りのお金がないかもと焦った。ギリギリバスで帰ることができる値段で安心した。電車もいいがバスなら乗り換えがない。知らない駅の乗り換えが1番苦手でとても怖い。 

バスが来るまでの間、喫茶店に行こうと思ったが、喫茶店を探して歩いていたら、もう時間になったのでバス停へと急いだ。


明日は髪の毛を切ろう。前髪がとても鬱陶しい。

バスに乗り込み、出発する。帰りはトイレ付きのバス。うんこがしたいと思っても、安心だ。おしっこならばもっと安心だ。雨は少しずつ弱まっている気がする。


帰りのバスはとことん眠ろう。お腹がいっぱいだし疲れた。読むために持ってきたエッセイは家で読めばいい。

お休みなさい。





あっ!!!!!

大阪に折りたたみ傘忘れた

めちゃくちゃ大きくてお気に入りの折りたたみ傘を忘れてしまった。馬鹿すぎてびびる。今度大阪に傘を取るために行こうかな。また取りに行く日まで残っていて欲しい。僕が残した傘はずっと僕の帰りを待っている。

僕が次に大阪に行くのはいつだろう。


まあいいや。とりあえず今は眠ろう。


起きて名古屋に着くと、臭かった。甘いのに臭い。変な匂いだ。

でも安心した。臭い匂いで安心する僕は立派な名古屋の人だ。


安心したらトイレに行きたくなった。

名古屋でもトイレに行った。

トイレを2回、面接を1回。

417日はトイレの日。


帰りには雨は止みつつあった。

イヤホンを忘れたので、音楽は聴けなかったけど、ブルーハーツの「人にやさしく」を歌って帰った。



今日の一曲

https://open.spotify.com/track/6U4tHhedaz4fEm4myTMwvu?si=vm5Yev0UQVKA_03s4BUJ0w