鉄骨番長ブログ

好きなものを紹介したり、日々の日記を書いたりしています。水面のように穏やかに生きています。

【お出かけ日記】自意識と喫茶店

こんにちは。ほとんど一人で毎日を過ごし、一日に話す言葉が平均で二言です。

そろそろ平均の会話数を増やしたいなと思ったので、ちょうどバイトも休みだし出かけてみようかなと思いました。

午前中はオンライン授業があったのですが寝起きでそのまま参加して、しかもその授業が初めてだったのでどのような授業内容かもわからずに受けていると、ZOOMを使って対面で討論をするという授業だったため、慌ててZOOMから退出してしまいました。もう戻れなくなってしまいました。改めて自分の不器用さに嫌気がさしましたが、元来、人見知りの僕は知らない人と討論もしなくてよいという安心感のほうが強く感じていました。

さらにこれで午前中のうちに出かけることができるし一石二鳥かもしれないと思いました。実際には授業から抜け出したことでついて行くのが大変になるし、単位を落とすリスクが増えるのですが、そんなことを考えるのはやめましょう。とにもかくにもこの時点でまだ10時。洗濯をしてから出ても午前中のうちに家を出れるでしょう。そうして洗濯を終えて、どこに行こうか考えることにしました。考えるうちに眠くなり寝てしまいました。起きたら15時でした。ここまで生きるのが苦手となるとむしろ自分が愛くるしくてかわいいなと思いました。まだ行先も決まっていない状態ですがとにかく家を出ることにしました。とりあえず名古屋のほうに行こうと思ったので、準備をしました。名古屋に出るためには電車を使う必要があるのですが、最寄りの駅には普段僕が使っている原付を停めることのできる駐輪場がないのでおばあちゃんに自転車を借りました。

空気が抜けていたので空気も入れました。(えらい!!)

駅に向かおうと自転車を漕ぐわけですが、ここで僕は一人暮らしをして1年ほど自転車に一回も乗っていないことに気づきました。案の定、全くバランスが取れなくなっていました。高校時代毎日40分ほどかけて自転車に乗っていた自分に怒られること間違いなしだと思いました。何とか駅に着くことはできましたが、多分僕のその自転車を漕ぐ姿はさぞ滑稽だっただろうと思います。途中、学校帰りの高校生の集団とすれ違う時は絶対に転ばないようにしなきゃというプレッシャーに押しつぶされそうでした。なんでこんな思いをしながら自転車に乗らなければならないんだと思いました。

 

電車に乗っている間にどこに行くか決めることにしました。最近Amazonで購入した新しい本が届いたばかりでその本がかばんに入っていたので、この本を読める場所に行きたいなと思いました。この時点で今日の出かける目的である、人との会話はできないように思いますがその辺は許してあげてください。

読書をする場所と聞くと一般の人はカフェを想像するかもしれませんが、僕みたいなやつはカフェなんかには入ってはいけないと思っているので、大きな図書館で読むことにしました。「名古屋 図書館 大きい」で検索すると「愛知芸術センター」と出てきました。愛知県最大と書いてあったし、「エジプト展」なるものが開催されていると書かれてました。これは行くしかないと思ったので、愛知芸術センターのある栄駅で下車しました。看板に従って歩くのですが、前にはずっと同じ女子学生がいました。このままずっとついているとストーカーだなんて疑われないだろうかと心配になったのであえて遠回りをしました。遠回りをしたことで道に迷ってしまったので結局同じ場所に戻ってきました。いったい、僕は何をしているんだろう。

そんなこんなで目的地に到着した僕ですが、「エジプト展」という楽しそうなイベントが開催されているとは思えないほど人がいませんでした。構わず中に入ろうとして気づきました。

 

休館日でした。

もう嫌。あんな頑張って自転車を漕いだのは何だったんだろう。電車の中で休みかどうかを確認しなかった自分には心底呆れました。

休館日の愛知芸術センターの前で立ち止まっていては、楽しみに来たら、休館日に来てしまった人だとばれるかもしれないと思ったので、いかにもまだ目的地についていない人のように歩きました。ただ、どこに向かって歩けばいいのかわからないのでとにかく直進すると公園につきました。歩いたので疲れてしまったので、ベンチで座っていると隣にサラリーマンが座って煙草を吸いました。サラリーマンは煙草を吸いながら、僕のほうをじろじろ見ていました。その目はまるで「お前はいいな。何も考えず、公園にで座っていれて。」といっているようでした。そんな目をされたので負けじと僕も「あなたはいいな。愛知芸術センターに来たら、休館日だったことがなくて。」という目をしました。

勝てるはずもなかったので、ベンチを立ってまた途方もなく歩きました。公園にいる間にほかに読書ができそうな場所を探しました。近くにいくつか喫茶店があるらしかったので喫茶店に行こうかなと思いました。僕はカフェに行くことはできなくても喫茶店に行くことはできるのです。(えらいぞ!!)

ずっと歩いているとなんだかよさそうな雰囲気の喫茶店を見つけました。普通の人ならすぐに入ることができるかもしれませんが僕の場合はそうはいきません。まず中の様子をうかがう必要があります。中に客が一人もいない場合、お店の人が休憩している可能性があるので入ってしまうと休憩の邪魔をしてしまうかもしれないと思うからです。また客がいても一人で来てる客がいない場合一人で来てる僕が入ると、一人なのに来るなよと思われてしまうかもしれないからです。この確認をするためにすでにお店を3度ほど通り過ぎては中を見るを繰り返しているので、はたから見たらめちゃくちゃ不審者ではありますね。とにかく、その喫茶店はこのチェック項目が二つとも満たしていたため、中に入ることに成功しました。入ると「空いている席どうぞ」といわれました。空いているからといって大きなテーブル席に座るのは申し訳がないと思ったので、一人しか座れないすごい狭い席に座っていると、店員さんにこちらどうぞといわれ、窓際の席に案内されました。自分もここに座っていいのだ、存在していいのだといわれているようで、とてもうれしかったです。(新幹線などでも指定席が大好き)おなかはすいていましたが喫茶店でがっつり食べるのは恥ずかしかったので、アイスコーヒーだけ頼みました。

さて、読書するぞ。

今日読む本はこれ。

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世界音痴 穂村弘

本を読んでいると、客が一人、また一人と出て行ってしまい、店内に客が僕だけになってしまいました。こうなると僕はいてもたってもいられなくなってしまいます。だれもいないのに僕だけいても大丈夫かなとか、早く帰ってほしいと思っていないだろうかなどと考えてしまいます。いつもだったらすぐに店を出てしまう僕ですが、もう20歳なのでここで帰っていてはいつまでも大人になれない気がしました。僕は僕が店にいることで僕みたいな人が店に入れるようにしているのだと一種の責任を感じるようにすることでここにいてもいいのだと思うようにしました。

「僕はいま、お店のためにここにいるのだ。」

一人になってから40分ほどすると、カップルが入店してきました。デート帰りらしいカップルは一日を振り返っていました。買い物に行って、クレープを食べたらしいです。僕も自分の一日をふりかえってみましたが、とても思い出したくもなかったので考えるのはやめました。そうして店を出ることにしました。

「もう僕の役目は終わったのだ。」

 

外に出るともう暗くなっていました。さっきまではいなかったたくさんの若者が元気に騒いでいました。なんだか喫茶店からでたらもう町が変わってしまったように感じました。浦島太郎もこんな感じだったのかと思いました。まだ帰りたくなかったので新しい本を買うために本屋に向かいました。歩いている途中、これから飲み会であろう大学生の後ろを意図せずに歩いていました。街にあいみょんの「マリーゴールド」が流れていて、それをみんなで合唱している彼らを冷ややかな目で見つつも、自分は誰かと一緒に街中で歌うことはできないことに悲しくなりました。彼らからしたら完全に僕はマイノリティだし、世間の大学生から見ても完全にマイノリティだなと思うと涙が出そうになりました。そう思ったので本屋に行くためには直進だったけれども、交差点を右折しました。ほとんど泣いていた僕の後ろからマリーゴールドの合唱と一際大きい声が聞こえました。

「今日はもうハイボールしか飲まん!」

 

本屋についても傷はいえなかったので、本屋が大好きでいつも本屋によると少なくとも2時間は過ごしてしまう僕が最短距離で集めているマンガの最新刊と気になっていたミステリー短編集だけを買いました。

 

駅に着くともう19時で会社や学校帰りの人で混雑していました。混雑した電車に乗るのは好きじゃないですが我慢して乗りました。(えらい!!)

途中隣で立っていたおじさんから、僕が高校生の時に通っていたボクシングジムのにおいがしてきたのでこのおじさんもボクシングジムに通っているのかなと思い、めちゃくちゃ強かったらどうしようかなとか考えていたら最寄り駅に着きました。

 

駅の近くに無印良品があったのでとりあえず入ってみました。入ってから気づいたのですが、お金が700円しかなかったので何も買えないと思いましたが、何も買わずに出るのは悪いなと思い、靴下が3足で690円と書いてあったのでそれを買うことにしました。レジに出すと、「980円です」といわれたので、焦って「すみません。やっぱりやめます」といって商品を返しに行きました。返すときに気づいたのですが、靴下を3足持っていると思ったら4足でした。でも今更3足で並ぶのも恥ずかしいな思ったので店を出ました。

 

帰りも再び自転車を漕いで帰りました。どんどん後ろから抜かれていくのでやっぱり自転車に乗るのがへたくそになっていることを実感しました。

 

『学生が飛ばす自転車横目見て漕いで追いつく意欲も失せた』

 

家に帰ってからはハヤシライスを作って食べました。おいしかった。

また家に帰ってから気づいたのですが久しぶり自転車に乗ったので変な乗り方だったからか、Tシャツにタイヤの黒ずみがついていました。

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何はともあれ、今日も生きています。

ではこれで。

ありがとうございました。

 

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